~ イタリア語の歌を聴いてみませんか? ~ 04.ネットショッピングでCDを買う / ~ イタリア語の歌を聴いてみませんか? ~ 第4回


04.ネットショッピングでCDを買う / ~ イタリア語の歌を聴いてみませんか? ~ 第4回
《L'amante della musica》

今回はちょっと趣向を変えて番外編。タイトル通り、ネットショッピングについてのお話。

インターネットが普及している現在、家にいながらネットで何かを買うということは当たり前になっている。 地方都市に住んでいるぼくは、洋書を一冊買うにしても以前は非常に大変だった。 分厚い洋書カタログの頁をめくって目指す本を見つけるのも一苦労だったし、書店に注文しても届くまでに非常に時間がかかった。 また東京に行く機会があれば、その時に書店をめぐってせっせとまとめ買いをしていた。 今のように、パソコンのモニタを見ながら、ちょこちょこっとクリックするだけで気軽に洋書を注文できるなんて、当時を考えるとまさに夢のようだ。 昔は、「いつか(巨大な書店と巨大なレコード屋がある)田舎に住みたい」と非現実的なことを夢想してたりしていたけれど、 いつの間にかそれが現実の世界になってしまっていた。 どんな田舎に住もうとも、インターネットさえ使えれば(あと郵便・宅配が届く場所なら)、それが実現するのだ。

もちろんCDもネットショッピングできる。 前回紹介したような、日本盤が出ているものについては日本のお店で買えるので特に問題はないけれど、 日本盤が出ていないもの、日本で紹介されていないものについては、やはりネットが便利だ。 ぼくがCDを買うのによく使っているサイトをいくつか紹介しておこう。 まずはイタリアの書店internet bookshop italiaで、ここではCDも買えるので、洋書を買うついでによくCDを買っている。 結構視聴できるものもあるので、とりあえず覗いてみてはいかがだろうか。 何も買わなくても視聴するだけでも十分遊べる。適当に面白そうなものをクリックすればCDの詳細の頁に行ける。 探したいものが決まっていれば、ricerca(検索)と書かれたところに、歌手やアルバム名を入れてcercaボタンをクリックすると検索開始。 Libri(本)、Dischi(CD)、DVDなど、メディアを選ぶのを忘れないように。 使い方は、基本的にはamazon.comなどのネットショップと大差はないので、 あとは熱意と度胸があれば、イタリア語が分からなくてもなんとかなる。 注文する場合でも、Nome(名前)、Indirizzo(住所)、Carta di credito(クレジットカード)、 Possessore(名義)、Numero(番号)、Scadenza(有効期限)、修正(Modifica)、 Carello(カート)、キャンセル(Cancella)などといった単語を手がかりに後は辞書片手に試行錯誤だ。 また他にも、視聴はできないがnannucciというショップもある。

ただ、ここに限らずヨーロッパのネットショップ全般に言えることだが、送料が非常に高い。 CD1枚買おうとすると送料はそれ以上かかったりする(そういうときに、やっぱりイタリアは遠いんだなと実感する)。 そのため、日本国内のネットショップを利用するのも手である。 イタリアのCDを取り扱っているお店も結構ある。 なかでもHMVはお勧め。 品揃えもなかなかだし、なんと言っても海外輸入と違って送料が安い。

それでもCDはお店で見て手にとって買うのが好きだ。 街に出かけるたびにCD屋に寄って、ごそごそと棚を漁っている。 イタリアの歌に関していえば、なにぶん地方なので、 決して品揃えはいいわけではないけれども、気に入ったものが見つかると、とてもうれしい。 このコラムの第一回で紹介したファウスト・レアーリのベスト盤も、 昔、処分品ワゴンの中に入れられていたのを500円で買ったものだ。 東京に行くたびに、CD屋めぐりをするが、首都だけあって品揃えは段違いだ。 宝の山を見つけたように心躍る。 でも、いろいろ目移りした挙句に、 それだけでお腹いっぱいになって何も買わないということもたびたびだけれど。

お店に出かけて買うにせよ、ネットショッピングで買うにせよ、 ちゃんと音楽の詰まった物理的な「容器」を手にするというのはうれしい。 しかし最近はデータだけダウンロード販売するというケースも増えてきている(これについてはいずれ取り上げる予定である)。 おそらくはそれが今後の主流になっていくのだろう。 だけれど、ぼくにとって「容器」もまた大切だ。 やっぱりおいしいご飯はお気に入りの茶碗で食べたい。 だったらCDよりもレコードの方がいい。 レコードが、まさしく自分の身を削りながら、命を削りながら、音楽を奏でてくれるその姿には、 聴く側としてもなんとも言えない高揚感があった。 この一回は後にも先にもこの一回が勝負。 音楽が現われ、そして消えていく。 そうした時間は、なんと切なくも充実した時間なのだろう。

そんなことをふと考えている自分はなんてアナクロなのだろうと、つくづく思う。

【Internet Bookshop Italia】-http://www.ibs.it/

【Nannucci】-http://www.nannucci.it

【HMV】-http://www.hmv.co.jp


※利用する際は自己責任でお願いします。


イタリア音楽コラム
~ イタリア語の歌を聴いてみませんか? ~ 第4回
2008-07-16

ページのトップへ戻る